既刊

アイラン・カン 内なる本棚

本書では、韓国出身の現代美術作家アイラン・カンの作品世界を、その作品の特徴でもある美しいインスタレーションの写真群、作家自身による言葉、光る本各々に収録されている言葉、建築家山本想太郎と学芸員土方浦歌(ひじかた・うらか)による文章で紹介するものです。
アイラン・カン(Airan Kang)は、叡智(えいち)のあかりを光る本のオブジェであらわし、我々を観照の空間に誘います。韓国で生まれ育ち、カントなどの西洋思想に慣れ親しんだ作家は、自らのアイデンティティーを模索するかのように、1999年から本を用いた概念的なインスタレーションを発表してきました。作品は実際にある本のサイズと同じ原型を透明樹脂で型抜きし、LEDを使い内側から発光するように作られていますが、光輝く本のオブジェは、個人の文化的蓄積をしめす記号でもあり、脳神経システムの一端子でもあるかのようです。一冊の光る本から始まった作品は、近年では、物体としての本からその存在性を仮想空間に再構築しています。見る人が身体を用いて体験できるプロジェクトとして提示し、デジタル時代における相互作用的な、新しい知のあり方を探っています。

*日本における美術館での初の本格的な個展、ヴァンジ彫刻庭園美術館での「アイラン・カン展−内なる本棚」(2010年2月20日—5月9日)の開催に伴い、本書は刊行されました。

ブックデザイン:山田信男(Central Park)
サイズ:B6判 180 × 135 mm
頁:60、ハードカバー
日英バイリンガル
発行:NOHARA
刊行日:2010年4月28日
ISBN:978-4-904257-06-7
価格:本体1,800円+税


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